第16話『消えない虹の作り方』
(2002年5月19日放送)
脚本:成田良美 演出:岩井隆央 作画監督:川村敏江

定番の塩

先々代女王様の孫話第2弾。
今回は次女のナターシャ。
マジョクロスの修行時代も垣間見れたり。
不出来でもそれらしく見えれば、それはその人にとって自分だけの物なのかも知れませんね。
マジョリンが初めて動揺した話。

収録DVD

(13~15話同時収録)

アバンタイトル

眠り続ける先々代の女王様。その周りでは花が枯れだす。それを見ていたマジョリン『これは!』と言う。マジョリンのアップからOPへ。


魔法でチャチャチャ(インスト)開始
ニッコリ顔でビーズメーカーを回しているどれみ。かなり長く連ねているどれみを見て何を作ってるのか聞くはづき。
ビーズバックと答えるどれみ。長いビーズをバッグ状にグルグル巻いて糸で繋げるらしい。
ナイスアイデアと言うももこ。あいこもこれはいけると思うと言う。評判になるかもと言うおんぷ。『そっかな~?』と照れるどれみ。
ニヤつきながら糸の先を処理しようとしたが、失敗してぶちまけてしまう。
魔法でチャチャチャ(インスト)終了
ハナちゃん除いてやっちまった顔の一同。結局、ビーズは全て下の階へ。
『ハナちゃん知ってるよ。こう言うの骨折り損のくたびれもうけって言うんだよね』と言うハナちゃん。
自分の人生ずっとこんなんと考えて落ち込むどれみ。どんまいと励まし、こう言う時は深呼吸と勧めるももこ。あいこも勧める。
深呼吸するどれみ。ハナちゃんも何故かやる。となれば皆に伝染。
それを偶々やってきたマジョリカに目撃され何をやってるのか聞かれる。返答に困って手を上げたまま笑うしかない5人。ちなみにハナちゃんだけ嬉しそう。

で、サブタイトル。

先々代の女王様を見て茨に守られながら眠り続けていると言うマジョリン。周囲の花や草達までもと付け足す。月を見る女王様。寝ている月。
眠る月の三日月はとうに終わり、満月も近いのに目覚めない花達が居ると言うマジョリン。『女王様』と女王様に話を振る。
『えぇ』と頷いた女王様。先々代女王様の魔力が強くなっているのかも知れないと推測する。

で、手紙と睨めっこ中のマジョリカ。
『言う訳で先々代女王様の眠りを解く為、手作りのプレゼントを作って欲しいとのことじゃ』と言う。
プレゼントって何だっけと聞くハナちゃん。事情を説明するはづき。プレゼントは何だったのか、まずはソレを調べないとと言うどれみ。


と言う訳でオイコーラの出番。シュワシュワ感がたまらんとか、おばさんだけどおじさん臭い事を言ってるババ。
ババに先々代女王様が孫にプレゼントした物は何か聞くどれみとはづき。返答はニ。
ニって何か聞くどれみ。『ニ のつく物』と言うババ。オイコーラ1本につきヒント1文字ずつらしい。
続きが聞きたければと要求するババ。怒るどれみ達。
あいこ、オイコーラは毎日飲んでる&費用はMAHO堂負担だとキレる。どれみも毎月幾らかかってると思ってるのかとキレる。
そんな事知ったことかと言うババ。一本1文字は譲らない様子。キレそうなどれみ達。

席を外して機織り機の傍で密談。
あの欲張り妖精、調子に乗ってると言うあいこ。が、何とかプレゼントは聞き出さないとと言うはづき。
ここでマジョリカ、自分に良い考えがあると言う。

ババが感動するソレはバスケット一杯のオイコーラ。これだけあれば文句無いでしょと言うどれみ。話が分かる様になってきたとスッカリご機嫌なババ。
手を付けようとするが隠すどれみ。『その前に』と言うおんぷ。分かったと焦りながら言うババ。

先々代の女王様が2番目の孫ナターシャにあげたのは虹の織物だったらしい。虹って空に浮かぶ虹か聞くももこ。認めるババ。
ナターシャは虹が好きな女の子だったとのこと。なるほどと納得するどれみ。


教えたからさっさと寄越せと言うババ。強奪するが異変に気付く。缶が軽いのだ。捨ててバスケットを漁るババ。全て空き缶。
『これは何ずら!』とキレるババ。どれみとももこ曰く、全部ババが飲んだ空き缶。騙された事に怒ってチェストに逃げるババ。
今更、これで良かったのか後悔する一同。ばつが悪そうに『と、とにかくプレゼントが分かったんだからコレで良いんじゃ』と言うマジョリカ。


虹のスケッチを完成させたハナちゃん。『プリティー、これで行こうよ』と言うももこ。『それじゃ早速、機織りしますか』と言うどれみの言い出しに乗る一同。
が、早速問題。そう、どうやって織れば良いのか分からないのだ。
虹を上から縫い付ければ良いのではと提案するあいこ。それでは織物じゃなくてアップリケや刺繍と言うはづき。
斜めに織っていけばと言うももこにどうやってと聞くどれみ。皆で考える。機織りのプロに聞いた方が良いんじゃないかと言うおんぷ。
と言う訳でマジョクロスに聞きに行く事に。
夜、ハナちゃんを起こそうとするが起きる気配一切無し。マジョリカに今日のところはお前達で行って来いと言われ

お着替え。

そして、魔女界へ出発。マジョクロスはと言うと糸を紡ぎながら昔の事を思い出してたり。
それは先々代女王様の人間界の家の話。
人間は不思議と言うマジョクロス。綿花から糸を作り、その糸でカーペットの様な美しい物を作る事がその理由。
これが人間の営みと言う物ですよと言う先々代女王様。そう聞いて、まるで魔法の様と言うマジョクロス。先々代女王様も同意。

なんてやってると『鮮やか~!』と感動するどれみ達が急に登場。何時の間にと驚くマジョクロス。
はづき曰く、外から何度も声をかけたが返事が無かったとのこと。
さすがプロは違うと感心するあいこ。こんなに早くやると普通は太さが違ったり、途中で切れちゃったりするのにと言うももこ。
すごいと感心し、魔法じゃないのに魔法みたいと感想を言うどれみ。その言葉に反応するマジョクロス。
まだ、目を輝かせてるどれみ達にムッとして何の用か聞く。そうだったと思い出しつい見惚れちゃったと言うどれみ。
教えていただきたい事があると言うはづき。見ての通り忙しいと言うマジョクロス。それじゃ自分達がお手伝いすると言うおんぷ。
糸紡ぎは自分がやると言うあいこ。『おい!』と困るマジョクロス。
マジョクロスみたく早くはできないがゆっくりやれば上手くできると言うあいこ。作業を皆に手分けすれば早く終わると思うと言うももこ。呆然のマジョクロス。


鍋を掻き混ぜるはづき。
完成した糸を染料に入れて染め、何度も空気に触れさせて色を調節すると説明するマジョクロス。『はい』と言うはづき。
取り出そうとするはづきだが重いらしい。片方持つと言うどれみ。ありがとうとお礼を言うはづき。
糸はこんな感じに色が付いた。それを干す5人。糸を染めるのがこんなに大変だったとはと疲れた様子のどれみ。
でも、楽しいと言うはづき。同意しながら、こんなに大変なのに不思議と言うももこ。どれみも同意。調子良いとからかわれる。じっと見ているマジョクロス。


で、後は何をやれば良いか聞くどれみ。糸が乾かなければ何もできないだろうと言うマジョクロス。
=乾くのを待つ間時間があると言うおんぷを筆頭に目を輝かせる5人。呆れて溜息をつくマジョクロス。何を教えて欲しいのか逆質問。
喜ぶどれみ達。早速、虹の織物を織る方法を質問。
暫しの沈黙の後、無理と言うマジョクロス。耳を疑うどれみ達にもう一度、お前達には無理だから諦めろと言う。ショック顔のどれみ達。

ここでアイキャッチ。


どうしてか聞くももこ。そんな簡単に出来る物では無いからと答えるマジョクロス。
やってみないと分からないと食い下がるどれみ。『やらなくても分かる、帰れ!』と言うマジョクロス。納得できないと言うおんぷ。
なら、無理だと言う事を教えてやると返すマジョクロス。



実践するマジョクロス。撮影中のおんぷ。
絵柄を織り込む時は横糸の色を変える。色を変えたいところで糸を変え、また色を変える。と説明するマジョクロス。
折り返す度に1本1本かと聞くはづき。そうだと答えるマジョクロス。気が遠くなりそうと言うどれみ。『斜めに一気にできるんじゃないんだ』と言うももこ。
織り込む色が多いほど手間がかかるし曲線が難しいらしい。虹は色も曲線もいっぱいと涙目などれみ。
やり方を教わったからと言って簡単に出来る物では無い。上手きできる様になるのは時間がかかるし、技術も要る。今のどれみ達の腕では無理。
と言うマジョクロス。
そんな説明を震えて聞いているはづき。こっちも難しそうと思ってそうな顔で聞いているおんぷ。あいことももこも。
でもと食い下がるどれみに『無理だ!』と声を荒げるマジョクロス。
挑戦もせずに諦めるなんて自分達にはできないと言うももこ。もっと簡単な物にしろと要求するマジョクロス。
『これじゃなきゃダメなんです、虹の織物を作らないと。先々代の女王様の為に!』と言うどれみ。その件に反応するマジョクロス。
昔、先々代の女王様が孫に作ったプレゼントが虹の織物だと説明するおんぷ。
悲しんで眠りについている先々代女王様に優しい気持ちを思い出してもらう為と言うはづきと、お願いしますと頼むあいこ。『強情な者達だ』と呆れるマジョクロス。

早速、指南するマジョクロス。どれみを応援する4人。


マジョクロスはと言うと自分の経験を思い出してたり。機織りを先々代女王様に教えて欲しいと頼んでいた事を。
先々代女王様は魔法を使えばどんな物も一瞬でできるのにどうしてと不思議そう。
マジョクロス、そこは同意しながらも手作りの物には魔法で作った物には無い何かがある様な気がする。それが知りたいとのこと。
じーっと見ている先々代女王様。頼み込むマジョクロス。『変わった魔女ね。あなたも』と言う先々代女王様。
で、やってみるのだが当然上手く行かない。全然ダメですと自虐のマジョクロス。
先々代女王様はダメなんかじゃないと励ますが『いえ、こんな物・・・とても人に見せられる物では・・・。私には才能が無いのでしょうか』と返す。
先々代女王様は才能なんて関係ない、大切なのはどれだけ気持ちが篭っているかと語る。『気持ち・・・』と言うマジョクロス。
手作りの物はとても時間がかかる。作りながらプレゼントする相手の事を考える。その気持ちが一緒に織り込まれていくと言うのが先々代女王様の信念。
気持ちが手作りと魔法の違いと察し、両者の違いかを問うマジョクロス。頷く先々代女王様に顔を少し下げる。
以上が回想の内容。

指南は終了。『お忙しいところ、どうもありがとうございました』とお礼を言うどれみ達。帰ろうとするどれみ達を呼び止めるマジョクロス。
何かを言おうとした様だがその内容は止め、時間は幾らあっても足りないから早く帰って作業に取り掛かる様に言う。『はい! それじゃあ』と帰るどれみ達。
マジョクロスが言おうとしたのは先のどれだけ気持ちが篭っているのかと件。言わなかったのはどれみ達には言う必要が無いと思ったから。


と言う訳で作業分担。糸を張ったり、糸を紡いだり、干したり、作ったり、接客したりとそれぞれの仕事をする。


『やっと3分の1ってとこか~』と汗を拭うどれみ。これが虹と分かるかと不安そうなはづき。
出来栄えに関してはお世辞にも虹とは言えないガタガタ振り。
すると、ももこが赤色の食い込みを発見。そう聞いて自分のやったところと皆に謝るどれみ。
解いてやり直せば良いから大丈夫と言うおんぷ。同意して皆で頑張れば何とかなると言うあいこ。
『でも、あんまり時間が無いのに・・・』と言うどれみ。皆にこう言う時こそ深呼吸と言うももこ。同意のはづきとあいこ。


と言う訳で外へ深呼吸に行く事に。と、ここで5人は何かを発見し、走って外へ出る。
見上げる5人の顔の先にあったのは虹。嬉しそうなどれみ達。
綺麗と言うはづき。虹を見るのは久しぶりと言うおんぷ。ナターシャや先々代女王様が見ていたのもこんな虹だったのかと思うももこ。


すると、ハナちゃんが『ミルクティーはいかがですか?』とやってくる。
私達の為に入れてくれたのかと嬉しそうなはづき。認めるハナちゃん。本人的には皆ガンバレって応援しながら入れたとのこと。
と言う訳で早速頂くが固まる5人。ハナちゃんも『美味しいでしょ~』続いて飲むが固まる。
全部、口から出るハナちゃん。どうやら砂糖と塩を間違えたようで。笑うどれみ達。
ありがとうとお礼を言うどれみ。何か元気が出てきたとのこと。『ホント? やった~!』と喜ぶハナちゃん。

そんな光景をチェストの隙間から覗いていたりするババ。


遂に完成!・・・。
ハッキリ言って出来は良くないと言うあいこ。虹と言うより階段みたいと言うおんぷ。ガタゴト階段と言うハナちゃんにガックリの5人。
ももこはやれる事はやった、見た目は悪いかも知れないけど今の自分達にできる最高のランチョンマットと言う。
胸を張って先々代女王様に届けようと言うおんぷ。はづきは『でも一つ大きな問題が』とチェストの方を見る。すると、覗き中のババと目が合う。隠れるババ。
ババに話したい事があると言うどれみ。話す事なんか何も無いと返すババ。オイコーラ詐欺の一件を謝るあいこ。
すごく傷ついた。自分の繊細な心はズタズタと言うババ。オイコーラ10本を提案するあいこ。
が、ババの返答は最低その2倍。当然、怯むどれみ達。ダメならプレゼントは届けられないだけと痛いところを付くババ。


結局、折り合いがついたのか魔女界へ。
ランチョンマットを見て『これは何なのだ?』と言うマジョリン。『一応、虹の模様のランチョンマットなんですけど』と恥ずかしそうに言うどれみと繰り返す5人。
虹とは信じられなさそうなマジョリン。が、一生懸命作ったとどれみは言う。
『分かりました。その心が先々代の女王に伝わると信じて・・・ババ、お願いします』と言う女王様。
『はい、女王様。ワシにお任せくださいずら』と言うババ。相手によって態度が全然違うとあいことおんぷを筆頭にムっとする6人。
自分がお届けすれば、例え出来が悪くても先々代女王様はきっと喜ぶと高笑いのババ。一緒に行ってあげると言うハナちゃんに掴まれグッタリ。


チェストの中に飛び込んだハナちゃん。中にはあの扉。そして、皆で魔法を使い扉を開ける。続いてババが扉の中へランチョンマットを投げ入れる。

小鳥の気持ち開始
綺麗な光に包まれる先々代女王様。


虹が出ている、ある日の先々代女王様の家。『おばあちゃん早く早く』と先々代女王様を呼ぶ声。
『すっごく大きな虹が出てるの、ほら~!』と女王様を連れてくるナターシャだが肝心の虹は姿を消していたり。
さっきまであったのにと言うナターシャに『消えちゃったのね、残念』と言う先々代女王様。虹って綺麗だけど意地悪と言うナターシャ。

先々代女王様は何かをこさえていたり。何を作ってるのか聞くナターシャ。虹を織ってみようと思ってると言う先々代女王様。これで虹が出来るのかと嬉しそうなナターシャ。

焚き火とナターシャの前で作る先々代女王様。


が、出来たのは見覚えのあるガタゴト階段。とても虹に見えないわねと謝る先々代女王様。
首を横に振り『とっても綺麗な虹だわ。私だけの消えない虹。ありがとうおばあちゃん』と言うナターシャ。先々代女王様に抱きつく。嬉しそうな2人。

チェストに入るランチョンマット。ニッコリ顔になる先々代女王様。『見て、先々代女王様が笑ってる』と言うおんぷ。茨が1本消滅する。
『茨が・・・』と言うマジョリン。『プレゼントに込めたあなた達の気持ち、しっかり届いた様ですね』と言う女王様。
先々代の女王様も最初は上手く出来なかったと察するどれみ。自分達と一緒と言う。

窓辺とチェストに掛けられたランチョンマット。そして虹を見る先々代女王様とナターシャ。
小鳥の気持ち終了と共に2人が見つめ合うカットから白くフェードアウトして

~おしまい~

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