第6話『金平糖の思い出 〜ばあやのないしょ〜』
(2004年9月4日放送)
脚本:影山由美 演出:山内重保 作画監督:生田目康裕

トンボに負けた

第6弾はばあや。
謎だったフルネームが判明したり。
これまでメインキャラだったわけですが、これからはちょいサブが増えます。
まぁとは言っても殆どメインキャラの関係ばっかりですが。
BGMのせいかカエル石みたいに感じた今回。
歳をとることのメリットを教えてくれる話。

収録DVD

(7話同時収録)

アバンタイトル

バレエをしている少女。
『これは私の大好きな人の、とっても素敵なナイショ』と言う読み上げるはづき。少女のアップでOPへ。

で、サブタイトル。

鞄の中を覗いたはづき。忘れ物に気付いた。バレエの練習着なのに裸足。バレエシューズを忘れた様だ。
すると、ばあやがやってくる。忘れ物を届けに来たと言うばあやの手にはバレエシューズ。お礼を言うはづき。

バレエのレッスン開始。見ていたりするばあや。何やら困っているはづき。


すると、ばあやはちょっと離れた左側の部屋に向かう。くるみ割り人形の曲が聞こえたからの様子。
このバレエスタジオ。坂道の上にある模様。
こちらは大人の練習部屋らしい。窓から覗いてるばあや。
すっかりノリノリで帰っていく。回転などは中々キレがあったり。
そして、はづきも困ったまま。
くるみ割り人形 こんぺいとうの踊りの曲は継続して


MAHO堂。
はづきが『遅くなってごめんね〜』と言うとBGM停止。
が、ボールで生地を混ぜながら上下に動くはづき。?などれみ、あいこ、ももこ。
足を動かしてただけが体も動かしだし、段々動きが激しくなる。おんぷも『はづきちゃ〜ん』と怯み気味。
当然、そんな事してたら転ぶのは必至。宙を舞うボールと泡だて器。
前者はおんぷ、後者はももこがキャッチ。本人はやっていたスペースが幸いし転ばずには済んだがあられもない格好。


自室で練習中のはづき。着替えを持ってきていたばあやに呼ばれる。
ここで両手を上に伸ばし、背伸びをしてごらんなさいませと言うばあや。
え?なはづきだったが、もう1度促され『はい』と答える。んで実際にやる。
お腹を押され引っ込めるはづき。
『お腹とお尻が引っ込みましたでしょ。さぁ、その感じをしっかり覚えてもう1度やってごらんなさい』と言うばあや。
言われた通りにするはづき。何だかさっきより上手にできた感じがするとのこと。
『そうでございましょ。頑張って練習なさってくださいませね』と嬉しそうに去って行くばあや。
ここでばあやにバレエ習った事あるのか聞くはづき。
とんでもございませんと否定するばあや。偶々テレビで見ただけとのこと。
『そう・・・』とそうなの?顔なはづき。ばあやを見送る。
曲を口で歌いながら舞うばあや。その光景を見て唖然のはづき。

白く霞む部屋のお湯に浮いている魚の玩具のアップ。
『のぼせちゃったみたい』と寝間着で言うはづき。部屋に帰ろうとした途中。ばあやの部屋が少し開いているのに気付く。
中ではばあやがポロポロ涙を流している。驚きを隠せないはづき。

翌日のMAHO堂。
早速、この事を話したら驚くどれみ達。
『ばあやさんが歌って』『踊って』『泣いてたの?』と聞くどいぷ。
はづき曰く くるみ割り人形の中のこんぺいとうの踊り と言うバレエ音楽らしい。
ちょい横ステップとった後、そのバレエ見た事あると主張するももこ。
彼女曰く、女の子とくるみ割り人形が御菓子の国に行ったりする話らしい。
はづきは昨日バレエシューズを届けに来てから何だか何時もと様子が違う気がすると言う。
泣いていたのもそのことに関係があるのかと思うおんぷ。
どれみ『よっしゃ! マジョリカ達も温泉に行ってることだしナイショで』と提案。

んで、はづきの家に到着。
今日は早かったんですねと驚くばあや。
左右に揺れながらMAHO堂も暇だし、今日早く帰ってバレエのお稽古しようかと思ってと弁解するはづき。言ってる間もしゃっくりの如く激しく動く。
当然、背中にハムスターのどれみ達が付いているから。
『ふぅん。ばあやは庭の手入れをしていますから何かあったらお呼びください。それでは失礼致します』
とばあやは去って行く。いってらっしゃいと見送るはづき。
落ちかけるあいことももこ。

で、ばあやの部屋に移動。
庭の手入れしているばあやから、ばあやの部屋の障子の隙間にズームアップ。
青い目が瞬きした後、閉じられる障子。
ばあやさん相変わらず隙が無いと感心するあいこ。こんなことしていいのかしらと後ろめたいはづき。
『だって、ばあやさんの事が心配なんでしょ』と言うどれみ。ももこも何か言う。
ここで箱の中に何かを見つけ皆を呼ぶおんぷ。集合するどれみ達。

呼ばれたはづきはバレエのレコードを発見。
(さっきまでそんなの無かったでしょと言うツッコミはなし)
THE NUTCRACERと読み上げるももこ。つまりはくるみ割り人形のレコードである。だが中身は既に割れてしまっている。
残念がるももあい。古そうなレコードと思うおんぷ。
ここでばあやはレコードを見て泣いていたのかも思うはづき。
割れたレコードに聞いてみようと提案するどれみ。

魔法でレコードにばあやの秘密を教えてと言うはづき。

レコードが連れてきたのは田舎の風景。そんな道を自転車で走るお下げ髪の少女。坂道も立ち乗りで上っていく。

どれみはトンボとお遊び中。目を回してる筈が自分の目が回っている。自転車の音を何の音かしらと気付くはづき達4人。
どれみはと言うとKOされて倒れる。

自転車に乗る少女を見たはづき、『まさか、ばあや?』と気付く。じっと見ていたあんこもこれには驚く。
(画像にマウスポインタを乗せると・・・)
(名前は後で判明するので、以下暫く少女表記)

『ちょっほ〜(?)』と坂を下る少女。脇の草むらに逃げるはづき達。
ニッコリ目を覚ましたどれみ、ビックリ。逃げるのは間に合わなかった。
大惨事と思われたが、どれみを通過していく少女。怯むはづき。
『あたし、幽霊になっちゃったの?』と涙目などれみ。
あんこも通過した事に驚きを隠せない。
通り抜けたわと言うおんぷ。見えてないの?と怯えるももこ。魔法の所為と気付くあいこ。
それより、ばあやが行っちゃうと言うはづき。


微かに聞こえるくるみ割り人形のBGMに乗って進んでいく少女。風見鶏のアップ。
それは通りかかったお屋敷から聞こえていた様で見とれながら走っている少女。
当然、そんな走り方していたら事故るのは必至。
土手から自転車ごと川沿いの砂利へ落ちてしまう。痛がりながら戻ってくる少女。お屋敷を見上げる。
自転車を石垣に立てかけて本人は植え込みから侵入。

中では現在のバレエ教室で練習してた人に似た人が練習中だったり。覗いた後、座り込んで『へぇ〜!』と言っている少女。


上空を飛んでいるどれみ達。
バレエを見ていると気付いたどれみ。『じゃあ、ばあやは』と言うはづき。
帰っていく少女は口でリズムを刻みつつ自転車で去って行く。
風見鶏のアップ。そして季節は夏から秋へ。気付くどれもも。
この季節も少女は覗きに来ていた。ばあやがまた覗いてると言うはづき。バレエが好きなんだと思うももこ。
楽しそうに見ている少女。

指導する先生らしき人の言葉に驚く。でも、やっぱり見る。
『両手伸ばす。肘もクルッと』と指導する先生。じっと見ている少女。
その指導を見ていたはづきはばあやが自分に教えてくれたものだと気付く。
ポーズを決めた女性を見て素敵と思う少女。視線に気付いた女性はニッコリ。
怯んで転ぶ、慌てて逃げる少女。


植え込みから飛び降りたのだが、左横からは自転車が来ていたり。
少女、自転車の青年共に気付いたが間に合わない。
だが少女の悲鳴と共に宙を舞ったのは自転車のみ。
少女は青年と共に地面に落ちていたり。自転車は坂道の下に叩きつけられる。
転がる麦藁帽子。

ここでアイキャッチ。


木の裏にて
『あー』とどれみ、『オーマイガッ』とももこ、『おもいっきしやな』とあいこ、『あの人誰かしら』とおんぷが言う。
左から下になっており、当然ながらおんぷ以外は苦しい思いをしたり。
でも『ばあや!』と言うはづきが落ちてきた所為で全滅。


少女は学生服の青年の下敷きになっていたり。格好が格好なのでうろたえていると、立ち上がった青年に大丈夫か聞かれる。
照らしていた光が消滅。手を伸ばす青年。赤面する少女。
うろたえまくりながらも私が飛び出しちゃったからと謝る。ケガしなかったみたいと安心した様子の青年。
だが、少女は青年の方が左腕の肘付近に擦り傷を負っているのを発見。
『あぁ! 血が!』と言う少女は鞄の中からハンカチを探す。
見つけたけど、ハンカチ以外の全てを落としてしまったり。赤面する少女。

ばあやさんが意外とドジだったと思うどれみ。どれみちゃんみたいとももこに言われムッとする。

『あの血が・・・あの怪我してる』と言う少女。
彼女の散らばった教科書を鞄へ戻しつつ『大丈夫だよ、僕ん家近くだから』と返す青年。
動揺して『怪我してる』としか言えない少女。
すると、屋敷の中からバレエの練習をしていた女性が出てくる。
『あつひこ、何してるの?』と聞く女性こと友恵。
(本編で名前を呼ばれることはありません)
『姉さん』と返すあつひこ。覗いていた少女は顔をスライドさせるレベルで焦る。
『あら、あなたさっきの』と言う友恵。
自分の名前を市川小雪と自己紹介し、さっきの事を謝る少女こと小雪。
ばあやの名前が小雪なんて可愛い名前だったんやと思うあいこ。頷くはづき。

見られる側も公認で覗く小雪。だが、何時の間にかあつひこが覗いている事に気付く。
『おす』と挨拶され、お下げが横に伸びた後に倒れる小雪。気絶。困るあつひこ。

こんぺいとうの踊りの曲に乗って踊る友恵。先生もノリノリである。
あつひこと見ている小雪は素敵と思う。これがそんなに面白いかなとあつひこに言われる。
また赤面しお下げが横に伸びる小雪。
が、あつひこはこの曲は好きとのこと。透明であっけらかんとしてあどけないところが小雪みたいだそうで。
嬉しそうな小雪。
ちゃっかり屋敷の中に進入しているどれみ達。『ばあや・・・』と言うはづき。

とうとう舞台にも立った様で鑑賞する小雪とあつひこ。
バレエを見ている小雪を見るあつひこ。視線に気付いたのか赤面してまたお下げが横に伸びる小雪。


川で水切りをするあつひこ。楽しそうな顔であつひこを見る小雪。
するとあつひこはズボンの左ポケット金平糖を取り出す。
水色の金平糖を摘み、じっくり見ながら綺麗と思う。そして、こんぺいとうの踊りのリズムを口で刻む小雪。
それを奪って食べてしまうあつひこ。
『あたしの金平糖』と怒る小雪だったが金平糖を口の中に入れられ口封じされる。
またも赤面小雪。
大量のイチョウの葉で場面転換。

秋、冬も2人は楽しく過ごした。

だが、突然暗い雰囲気に時折空が赤くなると同時に周りが暗くなる。
『何が起きるの?』とどれみ、『何かあかんのとちゃう?』とあいこ、『何か怖いよ』と言うももこ。
『戦争が始まったんだわ』と気付いたおんぷ。『ばあや・・・』と心配の表情なはづき。


戦争作品でよく見られる衣装の小雪。彼女の自転車にはくるみ割り人形のレコードが置かれている。
『くるみ割り人形・・・』と言う小雪。マジ顔で自転車であの屋敷へ向かう。
あの時動いていた、風見鶏はもう動かない。
『あつひこさんは兵隊さんとなって南の島に旅立ったそうです。くるみ割り人形のレコードはあつひこさんがばあやの自転車に置いたのだと思います。2人の思い出・・・』
と言うはづきのナレーション。
鞄からレコードを取り出そうとするばあや。だが、入り口が下だった様で落ちて割れてしまう。
ばあやの涙顔のアップ。

現実でもはづきが泣いていたりする。黙ってみているどれみ達。勿論、悲しい顔で。
『戦争が始まって、離れ離れになって』とおんぷ、『南の島じゃ会いにいけないよね』とどれみ
『結婚しなかったんだよね』とももこ、『ばあやさん、戦争が終わってからもあつひこさんに会われへんかったやろか』とあいこが言う。
『私、あつひこさんを探す』と言い出すはづき。真顔になるどれみ。
ばあやに同情するももこ。探せるかしらと不安を口にするおんぷ。『探しだしたる!』と言うあいこ。
レコードを仕舞っているとばあやに呼ばれるはづき。

『お嬢様、お庭の桔梗がこんなに綺麗に。お玄関にでも生けましょうか』と嬉しそうに聞いてくるばあや。
『ホント、綺麗』と同意し私の部屋にも飾ってとお願いするはづき。自分も手伝う下履きを履いてとばあやのところへ行く。
で、ハムスター姿で逃げるどれみ達。

桔梗を持っているばあやに昔のイメージが重なる。紅葉に埋められた後、金平糖も覆う。
その上を箒で飛ぶはづき。間もなく、川を上から映したシーンに。後を追うどれみ達。

はづき曰く、ばあやは美空町の生まれ。だから、あつひこの家は川の傍にあると考えているらしい。
場所が分かれば知ってる人も居るかも知れないねと同意するどれみ。もっとハッキリ見といたらよかったと後悔するあいこ。
『川沿いの道を上りきると下り坂があって』と言うはづき。
『その先が曲がり道になってて』とおんぷ、『音楽に聞きほれてたばあやさん』とどれみ、『そうそう、それで土手から落ちちゃったんだよね』とももこが言う。
『そこで初めてあつひこさんと会ったのよね』と言うはづきに対し
『ばあやさん、顔が真っ赤になってたね』とどれみ、『可愛かった〜』とあいこ。
そんな事を言いつつ川の上を飛行する一同。

金平糖の瓶を見つめているはづき。どうやら発見には至らなかった模様。
はづきに明日も探そうと言うどれみ。
こっち向いたはづきに明日土曜日だもんねと言うももこ。きっと見つかるとあいこ、頑張ろうとおんぷも続く。
頷いてお礼を言うはづき。金平糖の瓶を両手で持つ。

ばあやは生け花中。部屋の前にてしょんぼりのはづき。『ばあや・・・』とぽつり。


『今日こそ見つけなきゃ』と走り出すはづき。そんなはづきの横を走り去っていく1台の自転車。
はづきが思い出した通過シーンのリプレイ。走り去っていた少年はあつひこ似だったのだ。
走って追いかけるはづき。あと少しまで追いついたが、そんな時に限って下り坂で少年は去っていってしまう。
『あの子、あつひこさんにソックリだったわ』と言うはづき。
あと一息だったのにと落ち込んでいると、また通過する少年。
少し間を置いて、慌てて追いかけようとするはづきだがバレエの先生に呼ばれる。引きつり顔で答えるはづき。

はづきによると、先の少年ははづきのバレエの先生のそのまた先生の孫とのこと。
バレエの会で使う小物を届けに来てくれたらしい。
そして、あつひこ達の家が何処かも教えてもらえた。
ピアノの上のメトロノームのアップ後、やや悲しそうな顔のはづき。
レコードの上を歩いてくるミニはづき。
彼女のナレーション曰く、戦争に行ったっきり帰ってこなかったそうで。


MAHO堂。何かを見つけて立ち止まるどれみ。後ろから続いていたあいこ、おんぷ、ももこが次々衝突して倒れる。
急に止まったらアカンと言うあいこ。
『はづきちゃん、早かったね』と言うどれみ。最初は明るい顔だったが、お?顔。
外を見ながら『分かったの、あつひこさんの事』と言うはづき。
それを聞いて嬉しそうな顔をしようとしたどれみを押しのけて『ホント!?』と言う3人。
目に涙を浮かべて、こっちを見るはづき。

その意味を察したどれみ達4人。イラスト風のカットに2粒の水滴が落ちる。



桔梗のアップ。
『まぁ、これを私に?』と言うばあや。ケーキを前に左右に揺れている。バレエを教えてくれたお礼と答えるはづき。言うだけ言って俯く。
嬉しそうなばあやだったがケーキの上にてこんぺいとうの踊りのBGMと共に友恵が踊っているイメージが見えたり。
それを見ては怯んだ後、あんぐりなばあや。
白黒映画風に昔の回想(市川小雪時代のダイジェスト)。
ラストのレコードが割れるシーンで現在へ戻ってくる。
目に涙を浮かべるばあや。手の甲にそれが落ちて、拭う。
『ばあや、あのね、私・・・』と何か言おうとするはづき。
謝るばあや。ついある人の事を思い出したと言う。
『ばあやがまだお下げ髪の頃でした』と言い出すばあや。内容を知っているので表情が暗いはづき。
『とても素敵なお友達が居たのでございます。残念ながら戦争で亡くなってしまいましたが』とばあやが言ったところで
ばあやの元へ猛スピードで向かうはづき。謝る。悲しいことを思い出させてしまったことを。
はづきに顔を上げる様に言うばあや。
ばあや曰く、悲しんで泣いているのではなく、余り一遍に楽しい事が思い出されて嬉しいとのこと。
『ばあや・・・』と言うはづき。
人間、歳を取るとどんどん悲しい事は忘れてしまって楽しい事だけが思い出に残るそうで。
『何時もはすっかり忘れているのにはづきお嬢様のお陰で思い出す事ができました』とニッコリばあや。
『歳を取るって、素敵なことなの?』と優しい顔で言うはづき。
『そうでございますよ』と答え、ケーキの金平糖を食べるばあや。

金平糖を食べる小雪のイメージが重なったと思ったらば、昔の音質でこんぺいとうの踊りが蓄音機からかかる。
花と草に囲まれ仲良くソレを聞いている小雪とあつひこ。
そんなカットでBGMの終了と共に

〜おしまい〜

第7話『タイヤキダイスキ! 〜親子のないしょ〜』
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