第49話『目をさまして!! あやつられたももこ』
(2002年1月20日放送)
脚本:大和屋暁 演出:矢部秋則&広嶋秀樹 作画監督:生田目康裕

成功しない恋

も~っと!最終章前編。
スタッフ曰く、この頃が一番充実していたらしいせいか
次回が完全にドッカーン!への繋ぎ話となっているので
感動の度合いはこちらの方が上だったり。
ぶっちゃけ、死別した大好きな人と再会できたなら
現実世界に戻ってくる自信は管理人には全くありません。

収録DVD

(46~48話、50話同時収録)

アバンタイトル

ももことマジョモンローの写真。即ち思い出が画面に現れては消えていく。
最後に全9枚の写真が集合した後
『マジョモンロー・・・もう1年だね・・・』と言うももこのナレーション後、OPへ。

前回の続き。影の様に姿を現す先々代女王様。
彼女曰く『やはりあの赤ん坊を野放しにする訳にはいかない。何としても人間の子供達と引き離さなければ・・・』。
その為にはと目を着けたのがももこである。
※回想ではありますが、ちょっと違うので紹介※

で、サブタイトル。

キッチンステージ。
愛しのトゥルビヨンを抱え『これば幻のレシピのケーキなのですね』と言う女王様。『はい、間違いございません』と答えるマジョロクサーヌ。
皆さんにお願いがあると言う女王様。それはもう一度このケーキを作る事。驚くどれみ達。
女王様の考え、それはこのケーキを先々代女王様に食べてもらうこと。また、驚いて声を上げるどれみ達。
女王様曰く、これは賭け。
人間界での悲しみに打ちひしがれた先々代女王様の辛い思い出を呼び起こす可能性もある。しかし、別な可能性に私は賭けたいとのこと。

先々代女王様が森に去る前に、レシピ日記の最後のページを破り、マジョロクサーヌの記憶を消した。
それは何故かと女王様は考えていたらしい。女王様の推測によると全てを忘れる為。
先々代女王様は深い悲しみと共に人間との楽しい思い出も、人を愛する気持ちまでも否定しまったのだ。

『元はと言えば、深い悲しみを他の魔女達に味合わせまいとした人間界との断絶』と言うマジョロクサーヌ。
後ろでせりあがって来た後
『マジョガエルの呪いも、人間に絶望したが故の産物。果たして・・・』と言うマジョバニラ。
だからこそ、思い出のケーキを先々代女王様に食べさせる事ができれば、忘れていた何かを思い出してくれるかも知れない・・・と考えた女王様。
『食べさせる事ができれば・・・』と愛しのトゥルビヨンを持った手を震わせる。
『恐れながら、女王様。その為には何者かが呪いの森へ行かねばなりません。その役目、是非この私に任せては頂けないでしょうか?』と聞くマジョロクサーヌ。
『お待ちくださいませ。それは元老であるこの私の仕事です』と待ったをかけるマジョバニラ。
が、女王様は『それはなりません』と返答。驚かずには入れないキッチンステージの面々。
呪いの森に行くのは女王である私の役目だそうで。
心配そうな顔のどれみ達。そう言われては何も言えない一同。

魔女界のキッチン。
プロポーズのケーキ、どんな味がしたのかと思うどれみ。
プロポーズなんてされたこと無いと言うももこ。当たり前である。きっと甘いんだろうなと想像。
ここで、はづきはどれみちゃんなら分かるんじゃないかと言う。理由はいっぱい恋してるから。
ちょいムッとして『上手くいった事ないんですけど』と答えるどれみ。やっちまったと言う意味で猛吹雪に見舞われる一同。

『食べてくれはるやろか』、『責任重大って感じよね』と不安そうなあいことおんぷ。
『大丈夫大丈夫。心を込めて作ればきっと伝わるよ』と励ますももこ。前回とは打って変わってまぁ頼もしい。
とにかく頑張ろうと言うどれみに頷く4人。


と言う訳で早速、愛しのトゥルビヨンを製作。ハナちゃんはお昼寝中。


キッチンに進入する怪しい影。気配に気付いたおんぷだったが、一足遅かったのか襲われて目を見開いたまま倒れる。
それを見て驚いて声をあげるはづきとあいこ。どれみも気付く。
はづきとあいこが近寄ろうとするが、こちらも襲われて目を開いたまま気絶。
『何?』と驚くどれみも敢無く襲撃され気絶。

怯えるももこ。『ももこ』と呼ばれ辺りを見回す。誰?と言う彼女の後ろに怪しい影登場。
『あなたは!?』と問うももこに『私の願いを叶えなさい。そうすれば、お前の願いも叶えてやろう』と言う黒い影。
え?顔なももこの返答聞かず襲撃。悲鳴をあげるももこ。


目を覚ましたももこ。そこは見た事があるような部屋。階段を上がってくる魔女みたいな足。
起き上がったももこ。彼女の目の前には薬箱を抱えたマジョモンローが。それを見て嬉しそうな顔のももこ。
『目は覚めた?』とマジョモンローに聞かれる。え?なももこ。
『覚えてないの?』と聞くマジョモンロー。『何を?』なももこ。



ベッドの上のももこの横に座るマジョモンロー。
さっき切れた電球を取り換えようとして、脚立から足を滑らせて頭をぶつけて倒れたらしい。
まだ『電球?』な状態のももこ。『ほーら、お凸におっきな瘤ができてるじゃない』と言うマジョモンロー。
試しに触って痛がるももこ。瘤ができてるんだから当たり前と言うマジョモンロー。
痛い=夢じゃないと考え『それじゃあ、これって夢じゃないの?』と嬉しそうなももこ。
?なマジョモンローは『大丈夫? ももこ』と聞く。
現実と知って目がウルウルしだすももこ。ちょい驚いた様子のマジョモンロー。
感極まって泣きながら抱きつくももこ。マジョモンローの名を連呼。
泣いてる理由がちんぷんかんぷんな『やっぱり病院行った方がいいわ』と言うマジョモンロー。
『元の姿に戻れたのね』と涙声で聞くももこ。
『何言ってるの? あなたが元の姿に戻してくれたんじゃない』と返すマジョモンロー。
『良かった。本当に良かった』と喜ぶももこ。また抱きつく。

魔女界のキッチン。
この夢とも言うべき光景に落ちてしまったももこ。目からハイライトが消滅。所謂、洗脳状態。
ハナちゃんの前に向かう。ハナちゃんは気付いてないのか嬉しそうである。

目を覚ましたどれみ。当然起きるなり『大変! 皆起きて!』と起こす。目を覚ますあいことはづき。
『大変だよ! ハナちゃんが居なくなったんだよ!』と言うどれみ。『え~!』と声を上げる3人。
ここでハナちゃんだけじゃないと気付くおんぷ。
『何があったん?』と言うあいこ。『黒い霧が部屋に入ってきて、あたし達を包んだんだよ。そしたら皆眠っちゃって』と答えるどれみ。
『それってまさか!?』と言うあいこと先々代女王様の仕業と気付いたおんぷ。
『そんな! それじゃハナちゃんとももちゃんは?』と言うはづき。
悔しそうな表情の後『行こう!』と言い出すどれみ。それを聞いて表情がマジになる3人。
きっと2人は呪いの森と言うどれみの言葉に表情が更に引き締まる。
頷く4人。以心伝心である。

『待っててね! ハナちゃん、ももちゃん』と心の中で言うどれみを筆頭に飛行中の4人。その光景を見ている先々代女王様。


ももこの夢。
マジョモンローとスパゲッティを食べているももこ。
マジョモンローに本当に大丈夫かと心配されるが『うん。ちょっとこんがらがってただけ』と答える。
『本当?』と心底心配している様子のマジョモンロー。
『ホント、ホント。本当にもう大丈夫だよ、よく覚えてないんだけど夢を見てたんだよ、きっと』と返答するももこ。
『なら、いいけど・・・』なマジョモンロー。
フォークを置くももこ。そうは言ったもののやや下向きに『どんな夢だったのかな?』とやっぱり気にしている様子。
マジョモンローも心配顔。窓の外を見るももこと一緒に外を見る。外は晴天。
『とっても長ーい夢だったような気がする』と呟くももこ。

かつて訪れた呪いの森。
『気味の悪い場所』とおんぷ、『あぁ、怖い・・・』とはづきが言う。
すると、奥でももこを発見する。声をかけるが全く無反応である。そのまま奥へ歩いていく。

ここでアイキャッチ。


ももこの夢は先々代女王様も監視中だったりする。

小麦粉(?)っぽいものをボールに入れるももこ。
だが、明らかに量がおかしいので『ももこ?』と声をかけるマジョモンロー。
返答が無いので、ちょい声を大きくして『ももこってば!』と呼ぶ。そして、気付いたももこに『それ』と指差す。
『ごめんなさい』と謝るももこ。『まだ考えてるの?』と問うマジョモンロー。
『う~ん、忘れちゃいけない事だったような気がするんだけど』と答えるももこ。にっこりマジョモンロー。

女王の間。
知らせを受けた女王様『何ですって!?』と声を上げる女王様。
『申し訳ありません。私達がついていながら』と謝るマジョロクサーヌ。無言な女王様。
『お願い女王様、皆を助けて』とお願いするぽっぷ。暫しの沈黙。
『ぽっぷちゃん、心配は要りません。どれみちゃん達は必ず助け出しましょう』と返す女王様。
一安心のぽっぷ。
『但し、皆を危険な目に合わせる訳にはいきません。呪いの森へは私1人で参ります』と言い出す女王様。
『じょ、女王様』と慌てた様子のマジョロクサーヌ。

で、その頃のどれみ達。
ももこを止める為、触れようとしたどれみ。だが、バリアの様な物に弾かれて吹き飛ばされてしまう。驚く3人。
『これは・・・』とはづき、『先々代女王様の魔法よ』とおんぷ、『やっぱり、ももちゃん。先々代の女王様に』とあいこが言う。


どれみが『ももちゃんよ、止まれ~!』と魔法を使うが無効。あいこが魔法でレンガ壁を作って止めようとするがコレも粉砕される。
何気に辛そうな顔なのが芸が細かい。
『あかん、勝負になれへん』と言うあいこ。
『これが先々代女王様の魔力・・・』とはづき、『やっぱり、私達魔女見習いじゃ』とおんぷが弱音を吐く。

だが、どれみはそんな事無いと言う。振り向く3人にマジ顔で『あれはももちゃんなんだよ。頑張って元に戻さなきゃ』と言うどれみ。



で、ももことマジョモンロー。2人は公園の池近くを散歩中。
店を閉めちゃって良かったのか聞くももこ。『いいのよ。こう言う時は気分転換が一番なんだから』と返すマジョモンロー。
また、考え込むももこ。カメラアングルが前から後ろに。
少し先行した後、振り返るマジョモンロー。『ダメ、思い出せないや』と元気の無いももこを『大丈夫よ、焦らなくても』と励ます。
顔を見上げるももこ。見つめ合う両者。
『きっと思い出せるわ』とマジョモンローに言われ、少し嬉しそうな表情になったももこ『ありがとう』と返す。
『ねぇ、ももこ。長いこと生きてるとね、色んな事が起こるわ』と池の前の柵に持たれて言い出すマジョモンロー。
池に浮かぶ鴨を見ながら『辛い事や楽しい事。悲しい事や嬉しい事。そりゃもう色々ね』と続ける。
ももこも柵に持たれる。
『時間って言うのは不思議でね・・・そういう事全部含めて心の底の方に押し流していくの。忘れてしまう事も沢山あるわ』と語るマジョモンロー。
じっと聞いてるももこを『でもね、それがももこにとって本当に大切な事ならきっと思い出せるわ』と励ます。
嬉しそうなももこ。
『私はあなたを一生忘れない』と意味深な言葉を言うマジョモンロー。暫し池を眺める2人。

マジカルステージで『ももちゃん、目を覚まして!』と願う。


だが、通じない。
しかし、夢に捕らわれているももこは何か不思議な感覚に見舞われたらしく、驚きの表情。
ももこを呼びつつどれみが間髪容れずに魔法を使うがやはり通じない。

『思い・・・出した』と言うももこ。『そう、良かったじゃない』と返すマジョモンロー。
だが、思い出したももこはイマイチ元気が無い。『で、どんな夢だったの?』と聞くマジョモンロー。
『日本に行ったの・・・』と語りだすももこをニッコリ見つめている。
『そこにはどれみちゃんと言う女の子が居てね』と言ったところでどれみの顔を思い出すももこ。
どれみと教室で再会して喜んだ思い出(も~っと!1話)の回想。


ももこが『それだけじゃないわ』と言ったらば、呪いの森の氷の地面に亀裂が入る。驚いて声を上げる先々代女王様。
続いてあいことの思い出。キツく言い過ぎて失敗した思い出(も~っと!3話)の回想。あいこも魔法を使う。通用しない。
だが、着実にももこは色々思いだしつつある模様。
またしても亀裂が入る氷の地面。
今度ははづき。なぎさのハマグリの時、海で遊んだ思い出(も~っと!23話)の回想。はづきの魔法もやはり通用しない。
そして、亀裂(ry
最後はおんぷ。一日一緒に行動した思い出(も~っと!18話)の回想。魔法は通用しないがやはり亀裂は入る。

体が震えているももこ。ももこを呼ぶマジョモンローに
『あたし、一緒に居たの。優しくて、楽しくて、暖かいあの場所に』と言うももこ。
ルピナスの子守唄開始

MAHO堂前のどれみ、はづき、あいこ、おんぷ、マジョリカ、ララ6人のカット。
『これは夢じゃないの?』と言うももこ。

『ももちゃ~ん!』と魔法を使う4人。一際大きい光。うろたえるももこ。

先程の6人のカットに自分が居た事を思い出す。
(背景が光なのがミソ)
『そうだ! これは夢なんかじゃない! それともう1人・・・』とうろたえつつ気付いたももこ。
ハナちゃんが居た事も思い出した。あんぐり顔なももこ。

目を覚ましたハナちゃん。よく分かってないのか嬉しそうである。ももこはまだ洗脳中。『も~も!』と呼ぶハナちゃん。
ももこは自分がハナちゃんと2人ぼっちで遊んだ思い出(も~っと!7話も~っと!32話)を思い出す。

そして、MAHO堂前のカットに自分とハナちゃんが居た事も。つまりは完全に思い出したのである。
『ハナちゃん!』と叫ぶももこ。

ルピナスの子守唄急停止
『バカな!』と声を上げる先々代女王様。呪いの森の氷の地面に巨大な亀裂が走り、完全に砕け散った。



ももこの夢・・・いや幻覚の中のマジョモンローも別れの時に気付いたのか、驚いた顔の後、悲しそうな顔に。
顔を見合わせる2人。そんな2人の背景は風に吹き飛ばされる散っていく。
『もう行くのかい?』とマジョモンローに聞かれ『うん、もう行かなきゃ』と答えるももこ。『そう』と返すマジョモンロー。ももこに呼ばれ振り向く。
『もう1度だけ抱っこして・・・』とももこに言われ頷くマジョモンロー。涙声で呼びつつ抱きつくももこ。
『ずっと、ずっと忘れないから・・・あたし、忘れないから』と言う。そんなももこを無言で撫でるマジョモンロー。
『マジョモンローの臭いがする』と言うももこに『元気でね』と言うマジョモンロー。
抱きつくももこを離し『ありがとう、ももこ』と一言。
ももこは涙目だが、マジョモンローは何処か嬉しそうな顔。そして、幻覚はここで終了。

地響き、光、衝撃波と共に大きな音がする。防御姿勢のどれみ達。
『ももちゃん!』と呼ぶどれみ。他の3人も含め、その表情は明るい。


意識を取り戻したももこ。『皆!』と走って近寄る。どれみ達も・・・。
『ももちゃん』とあいこ、『良かった』とはづきが無事を喜ぶ。
『聞こえたよ』と言うももこに?などれみ。
『皆の声、聞こえたよ・・・ありがとう』と涙を流しつつ続けて言うももこ。
もらい泣きして涙を拭うどれみ達4人。嬉しそう。

呻き声をあげる先々代女王様。ソレを聞いて辺りを見回すハナちゃん。
聞こえてないのか?な状態のどれみ達5人。要求に従って地面に降ろすももこ。
ハナちゃん曰く『エンエンしてる』。え?などれみにもう一度言う。
勝手に進んでいくハナちゃんを追いかける5人。
そんな5人のカットに被さる不気味な先々代女王様のイメージカットが半透明で映ったところで黒くフェードアウトして

~おしまい~

第50話『さよなら魔女見習い』
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